冬の里山 剣山 次郎笈  2014/02/04
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 剣山、次郎笈の冬山歩きを満喫  -

今週は日曜日からずっと春の様な天気だった。

山の雪も随分と融けたことだろう。

今日の天気予報では、全国的に冬型の気候。

気温も低く雪が降るかもしれないらしい。

久しぶりに檄寒の剣山に行ってみよう。



一宇から自衛隊道路を進むが全く雪は無く凍結もしていない。

第7ヘアピンを過ぎると少し凍結しているがスキー場前もドライな路面となっている。

スキー場を過ぎると少し凍結した路面が続くがスタッドレスなら難なく走ることが出来る。。




夫婦池の辺りも路面が露出している。

見ノ越の駐車場に着くと誰の車も停まっていない。

私達が1番乗りだ。



登山口への道路も全く雪が無い。

この二、三日の暖かさで融けてしまったようだ。

剱神社の石段も雪は消えている。

登山口では-4度。

8時45分 出発。



雪は随分と少なくなっているが掘れた足跡が沢山残っていて歩きにくい。

壺足の跡が沢山有るが、今朝の寒さで雪は硬く締まっている。

急斜面のトラバースは何時も緊張する。



トンネルの出入り口の雪は無くなっていた。

トンネルの上にはトレースが沢山有る。

リフトの下を歩く人が居たようだ。



登山道は落ち葉や踏み跡で雪が黒くなっている。

フカフカの新雪歩きは今日は期待できない。



雪は減っているように見えるが、大きな壺足が道の真ん中に続いている。

深さは40~50㎝有る。

避けながら歩くのが大変。



先日歩いた時はこの辺から足に張りが出てきて登るのが辛くなった。

今日は何ともない。

快調に足が上がる。

やはり風邪の所為だったのかな?



遊歩道分岐まで来るとヤブウツギの枝に霧氷が出来ている。



頂上付近は深い雲の中。

西島駅への登山道は壺足のオンパレード。

避けて歩くのが大変。

良くもこれだけ踏み抜いたなあ。



大剱神社への道にはトレースがあるが、次郎笈へのトラバース(遊歩道)は全くトレースが無い。

この時期トラバースは危険なので誰も歩かないようだ。



9時39分 西島駅着。

三嶺や次郎笈はガスの中。



丸笹山や塔の丸も全く見えない。

おまけに粉雪が降ってきた。

西島駅からも壺足跡のオンパレード。



霧氷が凄い。

霧氷に気を取られていると見事に太ももまで踏み抜いた。

雪の表面は凍って硬いが、踏み抜くとその下は柔らかいので大きく沈む。



今日は寒くなるとの天気予報だったが、以外と暖かい。

霧氷が多くなる。



刀掛けの松が雪から顔を出している。

3日前には完全に埋まっていたのに。



枝折神社や狛犬も雪からその全貌を現している。

この前は屋根まで雪があったのだが。

1m近く雪が少なくなっているようだ。



三嶺はやはり姿を現さない。



霧氷が沢山付いているがガスって居るので輝いては見えない。

霧氷はやはり青空がよく似合う。



粉雪が強くなって視界が悪くなる。



埋まっていた標識も姿を現している。



高城山方向は真っ白。



丸笹山、赤帽子山方向も視界ゼロ



階段を上るとダケカンバの霧氷が綺麗だ。



シコクシラベは白くなっていない。

例年なら真っ白なモンスターになっているのに。

今年は暖かいのかな?



鳥居方向は視界が殆ど無い。

頂上ヒュッテには寄らずに雲海荘に向かう。



雲海荘から頂上に向かうと雪が融けて木道が顔を出しているところもある。

逆に雪が凍って盛り上がっているところもある。

旧測候所も寒そうだ。



所が頂上近くになると雲が流れて青空が時々顔を出す。

10時34分 剣山頂上着。



頂上付近も雪が融けて三角点が顔を出している。



とりあえず記念撮影。

次郎笈方向は視界ゼロ。



天気が良ければ次郎笈に行こうかと思っていたが、あいにく視界が悪い。

今日は諦めようかと家内に言うが、家内はトラバース分岐までとりあえず下りてみようと言う。

そこで天気が回復しなかったら引き返すと言うが信じられない。

しかし、私の返事を聞かずにドンドン降りて行ってしまった。



先日は全くトレースは無かったが、日曜日に大勢が歩いたらしい足跡が彼方此方に薄く残っている。



ドンドン下りていくと時々雪を踏み抜いて転びそうになる。



トラバース分岐に来るが天気は回復しない。

トラバースには足跡が付いていない。

やはりトラバースは危険なので誰も歩いていないのかな。

引き返そうかなと思っていたらガスが引いて剣山山頂が一瞬見えた。



先ほどまで全く見えなかった次郎笈も下の方は見えるようになった。

家内は意を得たりとドンドン下って行く。

霧氷の向こうに塔の丸も顔を出した。

このまま天気が回復するのかも?



檄寒期の次郎笈は雪が深かったり凍っていたりその時々で厳しさが違う。

トレースがハッキリしていると楽なのだが風が強い為直ぐにトレースは消えてしまう。

特に雪の無い時は何でも無い水場分岐までが危険な時がある。

夏道は左下にあるが、雪が深いと急斜面となるので尾根伝いで行く。



真っ白な雪原歩きは気持ちが良い。



トレースは殆ど消えて何処を歩いて良いか解らないが次郎笈に向けて真っ直ぐに進む。

雪の表面は硬いが、緩んでいるところもあって時々ズボッと沈み転ばないように注意して歩く。

風が強く雲が勢いよく流れている。



青空と霧氷がとても綺麗だ。



三嶺も半分姿を見せてくれた。

振り返ると剣山山頂も青空に輝いている。



小ピークまで来ると次郎笈がその美しい全貌を現した。

なんと素晴らしい姿だ。

雪も少なくなっていて楽勝かな?



水場分岐手前はやはり細尾根となっていて左側は雪庇となっている。

強風に足がふらつくので注意して進む。

時々雪を踏み抜くので転倒しないように気が抜けない。

と思っていたら太ももまで踏み抜いて転倒した。

危うく斜面を転げ落ちるところだった。

水場分岐で一休憩。

寒くて鼻水がズルズル出る。



振り返ると塔の丸と剣山

このまま天気が良くなるのかな?



霧氷が美しい急坂を登っていく。

何時ものように家内は沈まないが私は同じ所を踏んでもズボッと来る。

夏道が何処にあるかは全く解らない。



霧氷の向こうに塔の丸。

青空が広がり雪が輝いてワクワクしてくる。



次郎笈に登って良かった。

こんな良い天気になるとは思わなかった。

ピークに向けて快適な道が続く。



青空に向かって登る。

飛行機雲が美しく延びている。



霧氷のトンネルを越えて難関の岩場を登る。

ガチガチに凍っていて、アイゼンの歯が滑りそうで怖い。

滑ったら一巻の終わりなので岩を掴んで必死に登る。



やはり凍った岩場ではピッケルが欲しいなあ。

ストックでは弾かれて滑るので体を預けることは出来ない。

何とか凍った岩場を登り切るとピークはすぐそこ。



まるでアルプスみたいだねと家内は喜んでいる。

私はそれどころでは無い。

必死で登って行く。



ピークに立つと風が強くて吹き飛ばされそうだ。

何とか三嶺への縦走路を写すが、何時の間にか青空が消えてガスが濃くなってきた。

次郎笈頂上へのトラバースも壺足の跡が雪の下に隠れていて歩きにくい。



次郎笈頂上 12時7分着。

何時もなら剣山山頂から1時間足らずで着くが今日は1時間半余り掛かっている。

次郎笈頂上はカチンカチンに凍っている。

山頂標識は倒れたままになっている。

皆さんにカンパでもして立て直すとよいかもと思う。



剣山方向もまだ見えているが青空は無い。

風が強く雪も降ってきた。

四等三角点で記念写真を撮って引き返すことにする。



凍った下山路は注意が必要慎重に下る。

縦走路の先の三嶺は完全に隠れてしまった。



強風と粉雪が吹き付けて注意力を散漫にする。

無雪期でも高度感がある下りだが、凍った雪道を下るのはどうしてもへっぴり腰になる。

下りでは特に雪を踏み抜いた時に転倒しやすいので注意して下る。



家内は、なんだかとても怖そうに下りている。

撮影していると強風に吹き飛ばされそうになる。



凍った岩場はアイゼンを信じて慎重に下る。

もしもアイゼンの歯が滑ったら等と考えたら足がすくむ。



難関の岩場を越えるとほっとする。

しかし、気温が上がったのか何度も雪を踏み抜いて太ももまで埋まる。

踏み抜くと抜け出すのが大変だ。



霧氷のトンネルを越えて水場分岐までの急な下り。


可成り高度感がある。

雪も横殴りに降ってきた。



水場分岐を越えてからの細尾根はやはり気が抜けない。



やっとトラバース分岐に着く。



後は黙々と剣山頂上に向かって登り返す。



剣山山頂 13時35分。

気温は-10度。

雪が横殴りに吹き付けるようになる。

木道を行くと何時の間にかアラレに変わった。

気温以上に寒く感じる。



雲海荘の陰で昼食。

激辛ラーメンと助六弁当

寒いので温かいコーヒーを飲んでも暖まらない。

手袋を脱ぐと手が凍りそうだ。

ラーメンの出来上がりを待ちかねて胃に流し込むように食べる。

少し休んだだけで体が冷え切ってしまった。

レインジャケットを着込んで下山開始。

雪が横殴りになり本格的に降り出した。



凍るように感じた寒さも少し歩くと暖まってくる。

人間の体は不思議だ。

糖分を高効率でエネルギーと熱に換える事が出来る。

西島駅に着くと他に誰の足跡も無い。

今日は私達だけの貸し切りだったようだ。


雪が益々酷くなり吹雪みたい。



雪が強くなりあっという間に登山道が埋まる。

大きな壺足の跡も半分位埋もれて踏み込まないように注意が必要。



その内新雪でトレースも完全に消えた。

何回も登っているので進む方向を迷うことは無いが初めての人なら戸惑ってしまうことだろう。

朝は汚れた雪だったが、新雪が積もって真っ白になった。

汚れちまった悲しみに・・なんて呟きながら下って行く。



急斜面のトラバースも壺足の跡が消えているので踏み込まないように気をつけて下る。

こんな所で転倒したら洒落にならない。



15時26分 登山口着。

気温は出発時と同じ-5度。

剱神社の境内も新雪が10㎝位積もっている。



朝は雪は全くなかった階段もフカフカの雪が積もっている。

車道も新雪が積もり轍も無くて何か良い感じ。



駐車場に帰ってくるとやはり私達以外の車は停まっていない。

帰りの道路は第2ヘアピンの辺りまで10㎝位の積雪があった。

阿讃の山々も真っ白だった。

今晩中降り続いたら剣山では可成り積もることだろう。

週末には新雪歩きを楽しむことが出来るかな?



里山倶楽部四国編 

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