冬の里山 高丸山   2014/02/22
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 大雪の高丸山は手強いなあ -

今日は一日中天気の予報。

青空に映える霧氷を見に行きたいと思っていたが目が覚めるともう7時前。

この時間からでは剣山などは一寸無理。

手軽に霧氷を楽しむことが出来る高丸山に行くことにする。

勝浦町のコンビにて食料調達。

高丸山から雲早山への稜線が真っ白に見える。



県道16号線から町道に入ると途中から轍が無い。

3日程前には、カモシカクラブの鶴木さんが途中に車を停めて山スキーで歩いたそうだ。

私達も歩くことにする。

9時44分出発。

町道途中から見る高丸山は頂上付近が真っ白。

真っ青なお空が招いているようだ。

車道には山スキーのトレースが残っている。

鶴木さんが来てから誰も高丸山に登った人は居ないようだ。



車道は20~30センチの積雪。

車でも何とか走れる程度の雪だった。

約50分掛かって、10時34分 登山口に着く。

当然のことながら駐車場には一台も停まっていない。



登山道には意外と雪が少ない。

せっかく背負ってきたのでスノーポンを履いて出発。

何時もの怖い斜面は少し凍っていてスノーポンが横滑りしそうで慎重に進む。



水場手前は登山道と崖との境が解らない程吹き溜まっている。

お不動さんの石碑や水場は殆ど雪の下。



何時ものように三つ尾の峠を目指す。



トレースの無い新雪を歩くが硬く締まっていて快調に歩く。

天気が良いのでフリースだけでも汗が出てくる。



杉の植林帯に入っても雪は締まっている。

家内の足跡は殆ど沈んでいない。



所が林道を横切った辺りから急に雪が深くなって柔らかくなった。

家内が膝下位まで沈むようになったので先頭を交代。

スノーポンでも結構沈む。



スノーポンは爪先で歩くので足首に負担が掛かる。

オマケに脹ら脛もパンパンになる。

まるで筋力強化のトレーニングをしているようだ。

三つ尾の峠まで来ると息が上がった。



南西面のトラバース道は家内が先行する。

スキーのトレースと深い壺足がランダムに残っていてとても歩きにくい。

雪が緩んできてザラメのようになっている。

オマケにスノーポンが斜面で横に滑る。

裏を見ると歯に雪が凍り付いて団子状になっている。

これではグリップしない。

家内にドンドン離されるのでスノーポンを脱いで追いかける。

足が軽くなってなんと楽なことか。



アケボノ展望コーナーで真っ白な頂上を見上げる。

左奥には真っ白な一の森、剣山が輝いている。



所がコーナーを曲がって少し行くとトレースが消えて雪が深くなる。

いつの間にこんなに降ったのだろうか?

家内でも時々脹ら脛位まで埋まっている。

私は、3歩に1歩は膝上まで埋まる。

進むにつれて時々股下まで沈み抜け出すのに苦労するようになる。

湿って重くて嫌な雪だ。

スノーポンを履こうかと思うが傾斜のある雪の上では履きにくい。

横に握ったストックで雪の急斜面に体を支えて頑張って登って行く。



トラバースから見晴台に向かう一つ手前の急坂では、何度も腰まで埋まって必死にもがきながら進む。

家内は体重が軽いので膝下ぐらいしか沈まないのに私は一歩進む度に埋まって這い出すの繰り返し。

とうとうギブアップして一息入れる。

登山者のトレースは残っていないが鹿が走り回ったらしい足跡が縦横に付いている。

鹿も壺足になって沈み込むのか所々で藻掻いている跡が彼方此方に残っている。

家内は見えない程先に進んでしまった。

仕方が無い、足下を踏み固めてスノーポンをまた履くことにする。

歩きにくいことには変わりが無いが流石沈み込むことは少なくなった。

グリップが無くてズリズリ滑るが何とか登って行くことが出来る。



やっとの事で展望台に着く。

もうフラフラだ。

展望台には登山者の足跡は無く、鹿が大暴れしている跡が残っている。。



見渡す山々は雪が見えない。

スポーツドリンクでエネルギーをチャージしてさあ出発だ。

展望台からは急だが歩きやすい道となる。

岩場も雪が深いので難なく越えて行く。



何時もの見晴らしのコーナーまで辿り着き振り返る。

一の森や剣山が美しい。



いつ見ても素晴らしい眺めだ。

疲れが吹き飛ぶ。



あと少しと踏ん張ってやっと高丸山頂上に着く。

12時56分。

登山口から2時間12分も掛かった。

簡単な山の筈なのに疲れ果てた。

脹ら脛がプルプルする。



エビの尻尾が出来ている山頂標識で記念撮影。

山頂には誰の足跡も残っていない。



剣山と高城山もくっきりと見えている。



雲早山と雲早山への縦走路

またアケボノツツジやシロヤシオの咲く頃に歩きたいなあ。



風も無く暖かいが、座り込んでユックリする気にはなれない。

あんパンを食べてコーヒーをのんでから出発。

北東尾根はトレースが無いが、前回のように樹木に雪が積もっていないので何とか下りることが出来そうだ。



雪が多く何時もなら雪庇になっているところも覆い隠すように丸く広くなっている。

でも雪の下はどうなっているか解らないので何時ものルートを忠実に辿るようにする。

この様な下りではスノーポンは最高。

半分スキーで滑るように下って行く。

家内はこの様な新雪歩きが大好きで前を行く。



長閑な春の様な雰囲気。

気温も-5度程で寒くは無い。

抜けるような青空が素晴らしい。



下る程に樹木の雪が多くなる。

日が照って輝いている。

何度も止まって見上げる。

細尾根も雪が多くて危険を感じずに歩きやすい。



右に曲がるロープの所にやってきた。

右に曲がって下りるところが雪に埋もれて解りにくくなっている。

テープを確認して吹きだまりを越えて下る。



雪原に下りてきたところは霧氷が素晴らしい。



素晴らしい霧氷を見上げながら下って行く。



北東尾根を下る途中に、この様な霧氷のスポットがあるとは知らなかった。

霧氷の真ん中でで雪を踏み固めてシートを敷いて昼食にする。



ブナの間に立派なヒメシャラがあり真っ白な霧氷を身に纏っていた。



暖かくて気持ちが良いので雪の上に寝転がって上を見上げる。

空一面に霧氷が広がっている。

見ていると空の中に溶け込んでいきそうになる。

なんて贅沢な時間だこと。



日が差して融けかけた霧氷がキラキラと輝き素晴らしい。



ユックリした時間を過ごしてから霧氷を見ながら下って行くとなんか変だ。

尾根を外れて谷筋に向かっている。

余りに綺麗なので左へと曲がるのを忘れていた。



登り返してテープやロープを見つけてルートを下るが雪の重みで樹木が垂れ下がり通せんぼ。



迂回して樹木が少ないところを下って行く。

雪が緩んできたのか家内でも雪を踏み抜いて腰まで沈んだ。

二回目には中々抜け出せないで苦労している。

やっと先頭を替わることにする。



下る程に霧氷が美しくなる。



雪が少なくなるとまた家内が先に行く。

気持ちの良い雪歩きを楽しんでいる。



旗立て分岐から曲がるところは吹きだまりになっていて道が見えない。

テープも無いので初めての人は迷うかもしれない。



杉の樹林帯の道も雪が深い。

スノーポンでも結構沈む。

登山道が消えているので、適当に進む。

何時ものトラバースは雪の急斜面となっていて歩きにくいので、一旦沢筋に下りてからブナの広場に登り返す。



ブナの広場も雪が深い。

動物達の足跡も全く付いていない雪原を歩いて行く。



高丸山荘の辺りも真っ新な新雪。

動物達は冬眠中かな?



日が落ちてきて影が長くなった雪原を霧氷の余韻を楽しみながら登山口に戻る。





水場の辺りには新しい足跡が付いていたので何人か登ってきたようだ。

しかし、駐車場には車は停まっていない。

15時44分登山口着。

随分と遅くなってしまった。

雪道走りを楽しみに来た車の轍が深く掘り返されていて、歩きにくい道を淡々と歩き車へと帰る。



車道から振り返ると朝真っ白だった高丸山に雪が見えない。

暖かかったので融けてしまったのかなあ。

今日は厳しかったけれど素晴らしい霧氷を目一杯楽しむことが出来た。

いい加減疲れた頃、16時31分 車に辿り着き直ぐに家路につく。

町道入り口近くに徳島ナンバーのFITが停まっていた。



歩行距離 8.3㎞

累計標高差 ±609m


里山倶楽部四国編 

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