夏の里山 爺ヶ岳 鹿島槍ヶ岳 岩小屋沢岳  2013/07/21~22
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 種池山荘から 爺ヶ岳そして冷池山荘へ -

前泊

Ⅱ 扇沢~種池山荘

Ⅳ 冷池山荘から鹿島槍ヶ岳往復

Ⅴ 冷池山荘 ~岩小屋山沢岳 ~ 下山



爺ヶ岳に向けて出発前に山荘の男性に天気予報を聞く。

今日は良い天気だが、明日は午前中は晴れで昼から雨が降るかもしれないと言う。

明後日はまた晴れの予報らしい。

今日は鹿島槍に登り冷池山荘に泊まり、明日は朝早くから出発して雨が降るまでに新越山荘までたどり着こう。

無理なら種池山荘泊まりで、明後日は針ノ木岳は諦めなければならない。

9時24分 種池山荘出発

ナナカマドの白い花が残雪の山脈とよく似合う。



山荘前の広場では大勢の登山者がくつろいでいる。



まだ富士山がかすかに見えている。

爺ヶ岳へは緩やかな稜線をたどるようだ。

青空が広がり気温が上がっていくが、雪渓の横を通るので風が気持ちよい。



振り返ると種池山荘の向こうに残雪の立山連峰が素晴らしい。

雄山から大汝山そして別山 少し離れて堂々とそびえる剱岳 少し低くて丸い池平山。

更に猫又山、毛勝山そして駒ヶ岳へと続く稜線。

あの稜線との間には黒部渓谷が深く切れ込んでいる。



特にこの方向から見た剱岳は迫力がある。



剱岳をズームアップすると山頂に数人が登っているのが解る。



爺ヶ岳の左には綺麗な双耳峰の鹿島槍ヶ岳

流石、後立山の盟主だ。

堂々とした山容には風格が感じられる。

鹿島槍ヶ岳の山頂は天狗尾根から吹き上げる風が雲を呼んでいる。

緩やかな山頂への道で何回も振り返る。



ハイマツ帯をゆくとハクサンシャクナゲが沢山咲いている。



種池山荘から岩小屋沢岳へと続く稜線は美しい。

その左にはスバリ岳や針ノ木岳そして針ノ木岳雪渓が輝いて見える。

スバリ岳の右の吊り尾根のように見える稜線の向こうに白い頂が見えているのは薬師岳だろう。

明日は天気と体調さえ良ければあの稜線を越えて歩いて行く予定。



蓮華岳の左肩には前穂高から奥穂高へと続く吊り尾根が綺麗に見えている。

奥穂高頂上は雲の中。

その右は涸沢岳そして北穂高岳だろう。

槍ヶ岳はもう少し右かな。



ハイマツ帯の中にはピンクの紅を差したコケモモが沢山咲いている。



キバナシャクナゲやハクサンシャクナゲが至る所に咲いている。



ホソバヤママハハコにチングルマ



此処からでも扇沢のバスターミナルがくっきりと見える。



眼下に冷池山荘とその向こうに鹿島槍が見えてくる。

随分と遠く感じる。



爺ヶ岳南峰に到着

10時21分

標高2,660 m

随分ユックリと景色を楽しみながら歩いてきたが種池山荘からは1時間足らずだった。



次から次へと登山者が登ってくる。

鹿島槍の頂上は雲に隠れてしまった。



爺ヶ岳から立山、剱岳そして鹿島槍ヶ岳展望



少し離れた所にケルンと三角点?がある。

おかしいなあ此処には三角点は無いはずなのに。



高瀬川と大町の町並みを見る事が出来る

その向こうは安曇野そして美ヶ原や霧ヶ峰か。



更にこの先には爺ヶ岳中峰と北峰

更に一旦冷池山荘まで下って鹿島槍ヶ岳



岩に腰を掛けて一休み。

ゼリー飲料の速攻元気を飲んでぼんやりと過ごす。



キアゲハが足下に飛んできて休んでいる。

羽が痛んでいるのが痛々しい。

これからあの中峰まで登るんだと気合いを入れる。



いつの間にか山頂は登山者で一杯。

タカネナナカマドの花がハイマツの間に咲いている。



麓ははっきりと見えるが穂高や槍ヶ岳方向は雲が湧いている。



頂上からトラバース道へと引き返すように降りていく。

ぐるりとパノラマ写真を撮ってみる。

正面に雲を被った鹿島槍ヶ岳。

左には立山連峰

右には爺ヶ岳北峰と中峰

画像クリックで大きくなります。



砂礫帯を降りていくキバナノコマノツメが咲いている。

ひょうきんな花の形が面白い。



ロープが張ってありコマクサが群生している。

燕岳のように広範囲では無いがそれでも見渡す限り一面に咲いている。

今年もコマクサを見る事が出来て家内も大喜び。



ミヤマダイコンソウも盛りは過ぎているがまだまだ綺麗だ。



嫌だなあ!

鹿島槍ヶ岳の頂上に雲が湧いて隠れてしまった。

爺ヶ岳中峰は左側にトラバース道が付いている。



秋には真っ赤に紅葉するウラシマツツジが一面に生えている。

トラバース道から中峰山頂に向かう。



爺ヶ岳中峰着 11時3分

三等三角点「祖父岳(じいだけ)」2669.8mがある。

祖父岳は雲ノ平の直ぐ東にある2825mの山が有名だがそこには三角点は無い。



爺ヶ岳南峰とその向こう下に豆粒のように種池山荘が見える。

眼下には木崎湖が青く見える。



登山者の皆さんの山談義などをボケッと聞いていると朝早くから歩いた疲れが出てきた。。

遠くに見える台形の山は戸隠山だろうか。



疲れた足に鞭打って冷池山荘に向けて降りていく。

左には黒部渓谷に向けて暗黒の大廊下と言われる棒小屋沢の白い雪渓が一直線に伸びている。

爺ヶ岳北峰は自然保護の為に通行禁止の看板が出ている。



ミヤマコゴメグサが可愛く咲いている。



コケモモとミヤマダイコンソウ



爺ヶ岳からの標高差294mの下りは長い。

同じような景色が続く。



雪渓が残っている所が何カ所か有る。

冷池山荘から登ってくる人達は皆さん息が上がっている。

きついなあと登ってきた男性が、1時までに冷池山荘に着けば今日中に鹿島槍に登ることが出来ますよと言っていた。



葉の切れ込みが深いがこの花はシラネニンジンだろうか。

チシマギキョウの青い花が彼方此方に咲いていてよく目立つ。



コケモモが群生している中にイワツメグサやハクサンシャクナゲも沢山咲いている。



振り返ると爺ヶ岳中峰があんな高い所に!

また帰りは登り返さないと行けないと思うとゾッとする。

やっと冷池山荘が大きくなってきた。

鹿島槍山頂は完全に雲の中。

今日は登るのを諦めて明朝ガスが上がってくる前に登ろうかなうあ。

弱気が顔を出す。



一面のコケモモが疲れを癒やしてくれる。

ピンクの濃いハクサンシャクナゲも綺麗だ。



立山方向も雲が湧いているがまだ稜線はくっきりと見えている。



砂礫帯から樹林帯へ入る。

エゾシオガマの白い花が沢山咲いている。

ヨツバシオガマ等のピンクのシオガマに比べて地味だ。



右側がひどく崩壊している横を通過する。

ハクサンチドリのピンクが目に付く。



カラマツソウとよく見る花だけど?

クロトウヒレンの蕾かな。



ウサギギクがポツンポツンと咲いている。

ヨツバシオガマも丁度花の盛り。



随分と下ったのに山荘はまだ遠い。

やっと赤岩尾根分岐(冷乗越 つべたのっこし)に着く。



新しい岩のオブジェが有るがなんか変。



冷乗越が最低コルと思っていたがまだまだ下って行く。

こんな所にタカネバラが咲いている。

東赤石山の花より大きい。

オオタカネバラかも?



崩壊地の上に冷池山荘が見える。

どうやって山荘に登って行くのかな。

最低コルは右が大きく崩壊している。



崩壊地から左へと樹林帯の中を上る道がある。

ツガザクラが群生している。



コイワカガミやミツバオウレンも多い。

とにかく両側は可愛い花がビッシリ咲いている。



急な木の階段道を上り詰めるとやっと冷池山荘に着いた。

12時34分

爺ヶ岳中峰から1時間半程かかった。

山荘は崩壊地の上のとても狭い所に建っているように見えたが広い庭がある。



ミヤマキンポウゲとコバイケイソウが出迎えてくれる。



小さな池があるが此が冷池(つべたいけ)かな?



10日程前に去年歩いた五龍岳の遠見尾根で熊に襲われた人が居るらしい。

糞を見つけたら直ぐ引き返せと書いてある。

この時は、何時も見るポスターのつもりで見ていて熊が身近に居るという実感は無かった。



気温は22度



とりあえずチェックイン。

疲れたので今日はこのまま泊まろうかな。

明日の朝食を聞かれたので弁当をお願いする。

何気なく明日の天気を聞くとなんてこと。

明日は朝から天気が悪く、若しかしたら今夜半から雨が落ちるかもしれないと言う。

おまけに明後日はもっと天気が崩れるとも言う。

テレビで丁度天気予報をやっていたが大町では明日から3日間天気マークだった。

しかし、支配人は山の天気は下界とは違うと言い切る。

これは困った。

まだ1時前なので今日中に鹿島槍ヶ岳に登ることにしようか。

コースタイムを聞くと登り2時間半で下り1時間半の往復4時間らしい。

余裕を見て5時間として6時には帰ってくることが出来るだろう。

夕食は6時を予約する。

荷物を置きに部屋に行くと新しく改装なったゆったりとした7人部屋で一人一枚の布団を使用して良いそうだ。

トイレをお借りしてから一人1リッター無料の水と食料をサブザックに詰めて出発する。

疲れているけど大丈夫かな?

扇沢から冷池山荘

総歩行距離 10.2㎞

累計標高差 +1,602m
        - 490m


 


前泊

Ⅱ 扇沢~種池山荘

Ⅳ 冷池山荘から鹿島槍ヶ岳往復

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里山倶楽部四国編 

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